色とは?
数学的に、赤色系xと緑色系yは以下の通りに計算されます:
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(XYZ 三刺激値)
(Yxy-CIEカラーシステムの)これらx、y、Y値によって、色を実際の色濃淡x、y、とグレー値Yに分けることが出来ます。しかし、このメソッドではΔx、Δy、またはΔYの色変化は、観察者によってそれぞれ異なる濃度で認識されます。
これは、色空間内の距離に対して異なるΔカラー値があることを表しています。例では、人の目から識別可能な赤領域にある2色と緑領域にある2色が比較されます。
L*a*b* 色空間
The L*a*b* カラーシステムは、同じと認識された色の相違を、数学的に説明するために導入されました。肉眼では確認するだけしかできない2色の(たとえば、赤や緑の領域における)色の相違は、この色システムを使うと、数学的に決定された同じカラー距離ΔEが得られます。
∆E: 色の相違の方向ではなく、角度を表示
∆ L*, a*, b*: 2つのサンプル間のL*、a*とb*における相違
L*a*b*カラーシステム(CIELABとも呼ぶ)は、色の決定に使用される最も一般的な測定システムです。076年にCIEはこのシステムを、Yxyカラーシステムの主な問題を解決するための、等距離の色空間の1つとして定義しました:2つの色むらのY、x、y色空間において距離が等しい場合、知覚的に等しい色の相違とはなりません。L*a*b*システムの色空間は、明度L L*、色座標a*とb*によって決まります。a*値はRED/GREENシフトの決定に使用され(-a* → 方向 GREEN, +a* → 方向 RED), b*値はBLUE/YELLOWシフト(-b* → 方向 BLUE, +b* → 方向YELLOW)に使用されます。
人の目によるスペクトルの認識は視野角、あるいは物体の大きさによって影響を受けます。1931年にCIEが、視角2°での小さな物体のビジュアル(人の目による)色判定を用いて、スペクトル値の関数を定めました。1964年には、視角10°でのその他標準を定めました
標準光源
使用されている光源は、色彩の影響を受けることから、CIEは色の測定をおこなう上で最も重要な光源のスペクトル配光を定めました。異なる標準光源のスペクトルでは、まったく異なります。
D65
標準の光D65は、色温度が6504Kの平均的な(紫外線を含む)昼光で照らされている、物体色の測定に適した光源です。
C
測色用補助イルミナントCは、色温度6774K の平均的な昼光で照らされている、可視スペクトルにおいて物体色の測定に適した光源です(紫外線を含まない)。
A
標準の光は、色温度2856 K の白熱電球で照らされている物体色の測定用光源です。
物体の温度が上昇すると、熱放射のスペクトルが短い波長へと変化します(たとえば、電力が増加するとフィラメントの色が赤からオレンジ、そして白に変化します)。物体の絶対温度は色温度とも呼ばれます。
L*u*v*-色空間
主光源の明度の決定– L*u*v* (CIELUV) 色空間
L*u*v*色空間は、(LED、LCDディスプレイ、電球、ハロゲンランプ、蛍光灯などの)光源の明度の決定に推奨されるメソッドです。 (CIELUVカラーシステムとも呼ばれる) L*u*v*色システムは、(1976年にCIEによって採用された)知覚的に均等な色空間です。L*は物体の明度を表し(L*の値が大きいほど物体が明るい)、u*は赤と緑の変化を表し(方向 -u*: GREEN、方向 +u*: RED)、v*は黄、青の変化を表します(方向 -v*: BLUE、方向 +v*: YELLOW)。
色測定システムはいわゆる45/0ジオメトリを使用しており、光源は物体の垂直軸に対して45°の角度に位置し、一方で受信機が物体の垂直軸に対して0°の角度(物体に対して垂直)に位置することを意味します。
SPECTRO-MSMシリーズの色測定システムは、SPECTRO-3-28-45°/0°-MSM-ANAと SPECTRO-3-20-DIF-MSM-ANA、そして厳しい製造環境下でも使用可能なINLINE測定システムから構成されています。この測定システムは色の測定と色の検査の両方に使用できます。(RS232、USB、ETHERNETなどの)シリアルインターフェースを介して対応するパラメーター(x、y、YとX、Y、Z、L*a*b* とL*u*v*)が設定されます。5つのデジタル出力により、最大で3つの学習可能な色の情報が送られます。デジタル出力に加えて、x、y、YとX、Y、Z、L*a*b* とL*u*v*の情報を送信するアナログ出力が使用できます(0V/24V)。
光源は、青色のLEDと白色のLEDを組み合わせています。特殊なインターフェースフィルターを使用することで、標準光源D65と似たスペクトル性質ができあがります。SPECTRO3-45/0 測定システムが人の目に対応する感度カーブと類似したカーブを持っており、R、G、B検出器の特徴を持っていることから(3レンジのメソッド)、このシステムを高速の色測定に使用できます。このシステムは外部光の影響を受けにくい性質があります。
SPECTRO-3-28-45°/0°-MSM-ANA-VIS | |
SPECTRO-3-28-45°/0°-OFL (Spacer) |
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SPECTRO-3-12-DIF-MSM-ANA | |
SPECTRO-3-FIO-MSM-ANA |
- SI-COLO-Scopeソフトウェアを使用したティーチング
- PLC (15色、31色) EXTTEACHを使用した外部ティーチング
- ボタン(15色、 31色) EXTTEACHを使用した外部ティーチング
- (PLCまたはボタンを使用した)カラーSTAT1の外部ティーチング
- (PLCまたはボタンを使用した)カラーDYN1の外部ティーチング。カラーセンサーが最初に最適な光パワーを自動的に設定し、ティーチングの完了後、通常の測定プロセス中にこの値をフリーズさせます。
- TEACH MEAN VALUEを使用したその後の平均値を伴う、1つだけでなく複数の物体のティーチング
POWER:
- 使用する白色LEDは標準光源ではありません
- 光源/検出器/物体の幾何学的な配置は標準を満たしません(標準: 45°/0°, 0°/45°, d/0°, 0°/d)
- SI-COLOシリーズは標準(人の目のスペクトル感度のカーブ)を満たさない色検出器を使用しますが、特殊なアプリケーションにはより良い結果が得られます
現在のカラー値を既存の学習値として明白に認識させるには、両方の色がカラーサークル内及び、ITOとMTO許容値内にある必要があります(例外: MINIMAL DISTANCE機能)
x, y, INT:
s, i, M:
-
BEST HIT
-
FIRST HIT
-
MINIMAL DISTANCE
現在の色は、保存した色Ø、1、4のCTO範囲内と、色Øと4のITO (MTO)許容範囲内に位置します。Øのカラーサークルの中央からの距離は、4のカラーサークルの中央からの距離よりも短いです。カラーセンサーはその後、色Øを選択し、この色を4(SI-COLO3シリーズ)または5(SI-COLO4シリーズ)のデジタル出力に送ります。
→ COLOR Ø
現在のカラー値とサークル中央の距離はDIST=(Δx² + Δy²)½ and (Δs² + Δi²)½で計算されます。 x、y、INTとs、i、Mモードでは、反対に許容値のチェック後に、最適なカラー球の中心からの距離が計算されます。現在の色に最も違いカラー球の番号が、カラーセンサーのスイッチングアウトプットに出力されます。最適な色から現在のカラー値までの距離がDIST=(Δx²+Δy²+ΔINT²)½とDIST=(Δs²+Δi²+ΔM²)½から計算されます。
現在の色が、ティーチテーブルに保存された色Ø と1のCTO範囲内にあります。現在のカラー値から色Øのカラー球の中心までの距離は、色1までの距離よりも短いため、現在のカラー値は色Øへと割り当てられます。色Øは4(SI-COLO3シリーズ)または5(SI-COLO4シリーズ)のデジタルアウトプットに出力されます。
→ COLOR Ø
現在の色が、色Ø と色1のCTO範囲内にない場合;この許容条件を満たす最初の色は色2で、ITO条件(またはMTO条件)も適正です。色2はカラーセンサーのデジタルアウトプットに出力されます。
→ COLOR 2
例 – x、y、INTとs、i、 Mモデル:
現在の色は、色Ø 、色1と色2のCTO範囲内にありません。y、INT (またはi、M)のビューからわかるように、現在のカラー値が色3のCTOの外にあるため、色3も適切ではありません。よって、色4が最初のカラーヒットとなります。カラーセンサーは色4をスイッチングアウトプットに送ります。
→ COLOR 4
MINIMAL DISTANCE:
SI-COLO4 series |
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SI-COLO4-80-d1 SI-COLO4-80-d2 SI-COLO4-80-d3 |
SI-COLO4-30-DIL SI-COLO4-30-FCL SI-COLO4-30-FCL-POL |
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SI-COLO4-80-DIL SI-COLO4-80-FCL SI-COLO4-80-FCL-POL |
SI-COLO4-50-DIL SI-COLO4-50-FCL SI-COLO4-50-FCL-POL |
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SI-COLO4-200-DIL SI-COLO4-200-FCL SI-COLO4-200-FCL-POL |
SI-COLO4-30/90-DIL SI-COLO4-30/90-FCL SI-COLO4-30/90-FCL-POL |
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SI-COLO4-FIO-SP | D-S-A2.0-(2.5)-1200-67° R-S-A2.0-(2.5)-1200-67° |
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KL-2 | KL-3 | ||
KL-M18-A2.0 | KL-M34-A2.0 |
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SPECTRO-3シリーズ
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SI-COLO-4シリーズ
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SI-COLO標準の色検出器 |
SPECTRO-3色検出器 |
カラーマーク検出
すでに述べた通りに、色の選択メソッドBEST HIT、FIRST HIT 、MINIMAL DISTANCE、SPECTRO-3-...-ANA タイプには、特別にカラーマークの検出のために開発された他のアルゴリズムが使用できます。
理想のスイッチング閾値の決定(ティーチング)
このために、外部信号(INO)をセンサーに送ります。INO=+24Vである間、最小の信号値が検索されます。INO=+24V (high)が終了したら、理想的なスイッチング閾値が決定します。R、GとBに対するTHD=(MAX+MIN)/2はそれぞれTHDR、THDG、THDBとなります。R、G、Bの値がTHDR、THDG、THDBよりも高くなる場合、デジタルHighは各デジタルアウトプットに出力されます。
デジタルアウトプットに加えて、3つのアナログアウトプットをカラーマーク検出に使用できます(レジスタ検査用)。
そのためには、ティーチプロセス(IN∅=0V)が完了した時に、ティーチプロセスで決定したMAX、MIN値をアナログアウトプットに10Vと0Vと設定します。:
MAXG = 10V; MING = 0V
MAXR = 10V; MINR = 0V
MAXB = 10V; MINB = 0V
アナログアウトプットのフリーズ
ソフトウェアモードには、外部INRS信号に立ち上がりエッジが発生した場合に、アナログ信号(R、G、Bまたはx、y、INTまたはSL SL M)を“フリーズ”させることが出来るものがあります
–DILバージョンは主に、物体表面からの光沢効果を抑えたい場合などに使用されます。たとえば、プラスチック表面、擬革、木の表面や、ラミネート表面、紙表面などが当てはまります。
→ 光沢のある透明なホイルは、白色光を部分的に直接レシーバーへ反射させ、光の強度を高めます。さらに、鏡面反射の成分が白色光であるため、実際の色が“柔らかく”なり、より白くなります。パッケージングにやぶれがあった場合には、ナプキンに吸収さなかった主に拡散的に反射した光がレシーバーに到達することで、色がより“濃く”なります。
-dタイプのセンサーは、小さなライトスポットサイズを必要とするアプリケーションに使用します。
鏡面反射を最小限に減らしたい場合にDIF-タイプを使用します(例:金属やプラスチックコンポーネンツを含む車の半成部品、光沢のある金属部品、金属ワイヤや光沢のあるプラスチック部品など)。
MSM-タイプは、色の検査値としてL*a*b*、L*u*v*、x、y、Yが必要な場合に使用します。
SI-COLO-GD-40 color-gloss センサーは、本質的にSI-COLO4シリーズからのカラーセンサーと、RLS-GDシリーズの光沢センサーの部品を組み合わせています。センサーの光源は、白色光LEDと調節光から構成されており、これにより外部光に対する非感度性を実現できます。色検出器(R、G、Bの生の値)とは異なり、鏡面反射コンポーネンツ(DIR)の検出器と、拡散光コンポーネンツ(DIF)の検出器が、color-glossセンサーに取り付けられたコントローラーに情報を送ります。
光沢の評価は以下の公式を使って行われます:
x, y, INT GN
s, i, M GN
x, y, INT, GN
s, i, M, GN
x、y、INTとGNを使うと、表は以下の通りになります:
Nb | x | y | INT | CTO | GN | GTO |
0 | ||||||
1 | ||||||
2 | ||||||
3 |
x, y, INT GN
Nb | x | y | INT | CTO | GN | GTO |
0 | ||||||
1 | ||||||
2 |
x, y, INT GN
Nb | x | y | INT | CTO | GN | GTO |
0 | ||||||
1 | ||||||
2 | ||||||
3 |
s, i, M GN
Nb | s | i | M | GN | CGTO |
0 | |||||
1 | |||||
2 | |||||
3 |
s, i, M GN
BEST HIT
FIRST HIT
MINIMAL DISTANCE
x、y、INTとs、i、M値が3つのビューで表示されます。GN値はバーとして表示されます。
保存したcolor-gloss値:
MINIMAL-DISTANCE 選択モード: color-gloss値 5
FIRST HIT 選択モード: color-gloss値 1
これら2つのメソッドでは、x、y、INT、GNとs、i、M、GN値が6つのビューで表示されます:
保存したcolor-gloss値:
MINIMAL DISTANCE選択モード: color-gloss 値 3
FIRST HIT 選択モード: color-gloss 値Ø
color-glossセンサータイプSPECTRO-3-50-FCL-30°/30°は、IN0-信号レベルに応じて、交互に作用する2つの光源から構成されています。センサーは、色や光沢の相違が非常に小さな物体に使用します。自動車のインテリアに使用する擬革やプラスチック部品、家具に使用されるプラスチックフィルムやプラスチックラミネーションなどが対象です。 |
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Windows ®ユーザーインターフェース SPECTRO-3-SCOPE: